いじめを乗り越えて人生を幸せに生きるための方法

いじめ体験、その後遺症をどう乗り越えてきたか、人生を幸せに生き直すためのコツを紹介しています。

書くことの効果 その2

思考や感情というものは、例えるならば、空に浮かび流れる雲のようなものかもしれないと思います。

 

雲それ自体を触ったり、掴んだりすることはできないけれど、確かにそこに存在しています。そして、時間の流れともに移動するため、一見捉えどころのないものという印象を持つかもしれません。

 

でも、もしその空に浮かぶ雲を紙に描写することができれば、
それは確かにそこに静止した状態で眺め観察することができるものへと変化します。

 

私たちの中にある思考や感情というものも、実はその雲にとても近いもののように思います。

 

普段は何気なく頭や心の中を通り過ぎるだけですが、
それを意識的に紙の上に書き出すことによって、掴み所のない曖昧なものから、
はっきりとそこに存在するものとして自分で認識できるようになります。


当時、私はそういった思考や感情をありったけノートに書き出していました。

 

さらにその後で、それをすぐに読み返すということも行っていました。

 

また数日前に書いたものから順番に読み返してみたりすることもありました。

 

そうすることによって、自分という人間が日々どのようなことを考え、
感じて生きているのかということが客観的に見えるようになってきました。

 

また時が経つにつれて、少しずつ物事に対する考え方に変化の兆しが見えてきたり、
毎回同じことを考え同じ感情に苦しんでいるということにも気づけるようになりました。

 

そのことを積み重ねていくことによって、
段々と自分自身が同じような思考で物事を考えているという共通した思考パターン、癖、傾向のようなものが見え、自分が行きつ戻りつを繰り返したり、
何度も堂々巡りのような状況に陥っているということもはっきりと理解できるようになっていきました。

 

さらにそういった観察、分析を行っている時、同じ自分でありながら、
どこか自分ではないような不思議な感覚でそれを読み返していました。


実は、自分が書き出したものを読み返すという行為は、
その思考や感情の外で行われることであるため、
客観的にそれらを分析し、観察するという視点を得られます。

 

自分がどのようなことを考えたり、感じたりしているかを書き出してしまった後は、
思考や感情と同化していない状態、つまり、自分という存在をある意味で一度他者を見るかのように引いて見ることができるようになるということがわかりました。

 

また、そういった自分の思考や感情を誰に向けて書いていたのかというと、
それは自分自身に向けてでした。

 

ノートを隔てた向こう側にいるもう一人の自分、それを読んでくれるもう一人の自分に向けて、まるで聞いてもらうかのような言葉で書いていました。

 

そうすることで、同じ一人の自分という存在の中に、
思考や感情に支配され、翻弄されて生きる自分と、
それを客観的に見る自分という二つの自分を生み出すことに繋がりました。

 

すると、段々となぜ私はそのように考えるのか、
なぜそのように感じるのかというさらにその奥にある部分にまで迫ることができるようになっていきました。

 

それはいわゆる心理学用語で言われる「深層心理」に触れるような体験でもあり、
自分の奥深くにある内面を知り、そこに向き合うことになりました。

 

やがて、そこに目を向けていくことによって、思考や感情が生まれる根幹を知り、
何がその苦しみを生み出す元凶となっているのかを理解することができるようになりました。

 

そして最終的にそれがわかった時、
初めてそれを自分で変容させるという立場に立つこともできるようになりました。

 

その思考や感情を生み出す根っこにあるものが何かを突き止めると、いつも決まって、それまで私を苦しめていた思考や感情が自然消滅するという現象が起きました。

 

次回「精神病を癒す糸口を掴む」に続きます。